前略、雲の中から。

山田課長!
もういい加減にして下さい!

また総務部の美咲か。
相変わらずうるさい奴だ。
仕方ない。彼女は若いのに仕事も出来るし、言っていることも合っている。
窓際族間近の私からすると仕方のない話か。
でも、意思の疎通はお互い出来ていて、
「橋村さん。ごめん、やり直すから許して。」
というと、ニコッと最後は笑って許してくれる。
意外といい奴だ。性格も悪くなく決して嫌いではない。
そんなやりとりのあと。

「山田課長。相変わらず美咲ちゃんに怒られてますね。でも、山田課長もそれなりにやっているとは思うんだけどなぁ〜。」
横から声を掛けてくれる千里さん。
実に優しくて私の好みだ。
と言っても、私には妻も子もいて不倫する勇気など到底ない。
いや、彼女が不倫に応じてくれるなど天変地異が起きても無理だろう。
「三谷さん。いつもありがとう。ま、こちらが悪いし仕方ないよ。」
なんて、言うと、
「山田課長も、あと一押しあるとカッコいいんだけど。美咲ちゃんはそこを突っこんでくるんだろうなぁ〜。」
なんて、優しい返しに応じてくれる。
まさに天使だ。
そこそこの大企業で、他にも若い部下はかかえていて、それなりの管理職なのだけど、何か物足りないオフィスライフを過ごしていたのも事実だ。
「や、やまだ課長!」
横から声がかかった。
あ、康か。
通称ヤス。
コヤツは、いつもオドオドしていて煮え切らないが、悪い部下ではい。ただ、私が1本足りないとすると、5本くらい足りないボケた奴だ。
でも他のできる男性陣の部下よりも可愛げがあって、何処かで化けて立身出世しないかと思う今日この頃だ。
そんな10人クラスの小さな部署の平凡な毎日であった。
*****
昼休み、疲れていたのか眠りに入った。
昼休憩には殆ど寝ないタイプなのだが、歳なのか、初めて深く眠れたようだ。
・・・

「ん・・。」
ひれ伏しているのか、動きが取れない。
何だこの状態は。
どうやら雲の中にいるようだ。
でも苦しいわけではなく、どことなく心地よい。ただ全く動きが取れない。金縛りにでも会っているのか。
ピシャ!
ほんの少しの時間が随分長く感じたが、目が覚めた。
何だったんだ?あの空間は。
次の日。
また昼休みに深い眠りについた。
「ん・・。」
またあの空間だ。なんだ。夢は続くのか。
ただ、今日は指が動く。でも体の周りが雲がかかっていてよくわからない。
しかし、指を動かすと、雲が削れていく。
ピシャ!
そして、少し削れたとこで夢は終わったようだ。
3日目。
何やらこの謎の空間は必ず昼休みの睡眠時に現れるようだ。
もう慣れたもんだ。
雲のようなモヤは削れるのは分かっている。
しかも昨日の続きのようで、削ったところは再生していない。
そうか、夢は終わった状態から続くのか。
今度は手のひらも動き出した。
グーパーしてみると、雲が削れていく。おお、腕の先は自由になってきた。
ピシャ!
相変わらずシャットダウンされる時間が短いが、少しずつ長くなってきているようだ。
動きが取れれば取れるほど、時間が加算されていくのか。
4日目。
今度は、両腕の肘までが雲が取れて動くようになってきた。
もうこの不思議な空間も4日経つが、何故か心地よい。普通なら苦しくもどかしいのに心地よい。
何なのだろう。
ちなみに目が覚めたあとは、何事もなかったかのように普通にオフィスにいる自分がいる。
夢との連動はまるでない。
まさに夢の空間は独立空間だ。
そうこうしていると腕全体が動くようになって来た。しかし何故かまだ体全体は動かない。
もしかしたら明日あたりは足が動いてくるのでは?
ピシャ!
5日目。
予想通り足の方も動くようになって雲が途切れているのが少しずつ見えてきた。
無重力空間なので、最初は気づかなかったのだが、どうやら今の状態はうつ伏せのようだ。
ただうつ伏せなので、背中側はよく分からない。
ピシャ!
6日目。
何ともならないところからここまで来たが、何故に体が動かないのだろう?
ふと考えた。
どこかで見た光景だ。
あっ!
もしかして!
これって!
メンエス⁉️
そうか。今はメンエスと同じ状態だ。
だから心地よかったのだ。
そういえば、背中には何か乗っている感じが。
もう、両手両足周りの雲は取れ去っていて、不自由なく動く。
何とかこのうつ伏せ状態から脱出したい。
でも、突然電撃が走った。
鼠径部に何やら手のような感覚が。
え?
これってもしかして!!
ピシャ!
何で、こんないいところで終わるんだよ〜。
間違いなくメンエスではないか!
と、思っていたら、何故か、目覚めたあと、あそこが勃っていた。
え、夢と連動?まさかな。
7日目。
今度は、いきなり鼠径部マッサージから夢は始まっている。
もういきなりビン勃ちだ。
背中に乗っているのは間違いなく女性だ。それほど重くない。早くこの雲が晴れてほしい。
何で私は夢の中でメンエスにいるのだ?
ハテナ印はあるが、メンエスを楽しめということか?
今日は随分時間があるな。ビンビンを楽しんでいた。
そして、衝撃的なことが。
「四つん這いになってください♥️」
ピシャ!
またいいところで何なんだよ。
でもその衝撃的な一言の声の主は!
そう。
美咲だった。
目が覚めるとビン立ちで、収まるまで動くことが出来なかった。
そして、昼過ぎに美咲の顔を見ると、
「どうしたんですか?山田課長。私の顔になんかついてます?」
「いや・・・。」
下半身が連動しているのは生理現象なので、連動といえば連動だけど、美咲は連動していない。
当たり前か。
8日目。
四つん這いの向こうにいるのは間違いなく美咲だ。
声だけで顔はまだ確認していない。
だが、手つきは優しく、あの美咲が私に対してこんな優しく攻めてくれるなんて。
私のあそこの隆々状態を楽しむかのように転がしている。
早く美咲の顔が見たい!
「はーい、仰向けになって下さい♥️」
ピシャ!
何だよ。またこんないいところで。
恥ずかしくて昼からは美咲の顔をうまく見れない。
また私を叱ってくるのだが、そのギャップにおかしくなりそうではあった。
9日目。
ついに、その時が来た。
仰向けになると美咲がいた。
いつもの強気な美咲の顔立ちが全くなく、妖艶で優しさに満ち溢れている。

しかもすけすけ下着姿だ。
美咲ってこんなスタイルがいいのか。
「橋村さん。」
思わず口走ってしまった。
間髪を入れず、
「美咲って呼んで♥️」
たまらない。あの美咲が可愛く私にひれ伏すなんて。
「おっぱい触って〜。」
と、私の手を取って胸に持ってきた。
あの美咲が艶めかしく、優しすぎる。
「気持ちいい・・・♥️」
声が漏れていた。
もう我慢出来ない。抱きしめたい!
「美咲ー!」
ピシャ!
本当にどうにもならないタイミングで終わる夢だ。しかしアソコもどうにもならない状態で、カウパー洗浄液は出まくりで恥ずかしいかぎり。
目覚めた後は、相変わらずの勃起状態でデスクを立つことが出来ないのも恒例か。
10日目。
あれ。昨日抱きしめようとしていたはずの美咲が居ない。しかもまた雲だらけだ。
その代わり前に立っているのはヤスだ。
何だ?
桃源郷からいきなり突き落とされてガックリなのだが。
「山田課長。いいとこありますよ。絶対外さないですから!」
あのオドオドしているヤスとは全然違い、まるで敏腕営業マンの段取りさながらだ。
出世したのか。やるではないか!
とにかく相変わらず雲だらけの中をかき分けて一緒に歩いていくと階段があった。

この先は何が待っているのだ?
と思ったら、
またしてもメンエスのようなマンションの玄関だ。
後ろを振り返るとヤスがいなくなっていた。
チャイムを押すと。
出てきたのは、今度は千里さんだ。
もう驚くほどでもなくなったが、やはり千里さんが目の前にいると、ドキドキしかない。
あの優しくエロい美咲も最高だったが、今度はあの千里さんだ。もう暴発しそうだ。
「シャワー浴びてきてくださいね。衣装着替えておきますね。♥️」
お、もしかして、過激なマイクロビキニかな?
なんてワクワクして出てくると。
「ちょっと!遅いじゃない!」

どう見ても雰囲気の違う千里さんが。目つきも冷ややかだ。
これはもしかしてSMの女王?
どうやら夢では現実とは逆のようだ。
ヤスの野郎!
嵌めやがったな!
夢から覚めたら叱り飛ばしてやる!
と意味不明の怒りをよそに、千里さんは私を恥辱の世界に連れて行った。
ある意味夢の中なので貴重な経験にはなったが、私はその方面の趣味がないので、どうにもならなかった。
うーん。千里さん何をどうなってしまったのだろう。と思っていたら。
「はーい。終わりました♥️」
と、復活したかのような優しいセリフが。
一応、最後は抜いてもらったような気もしたけど、殆ど覚えていない。
ピシャ!
何だよ!この夢は!昨日までのパラダイスはどこに行ったんだ。
今度は、昼休み後の千里さんの顔を見ることが出来ない。
夢と現実は違うのにも関わらずだ。
「どうしたんですか。山田課長!顔色悪いですよ。」
千里さんの優しい言葉が悲しく聞こえる。
千里さんさようなら。(何を勝手に!)
11日目。
今度はまた雲に包まれてうつ伏せの状態となっていた。
何だ、また振り出しに戻っているではないか。
誰だよ。次に出てくるのは。
と、モヤモヤしていると。
「仰向けになってください♥️」
と秒殺で聞こえてきたのは、美咲の声だった。
矢継ぎ早に。
「わたし、いつももどかしい山田課長が大好きです♥️」
何ーぃ!
今なんて言った!?
え、いつもガミガミうるさい美咲が自分のことを好きだなんてあるはずがない。
メンエスだから仕事していただけだろ!?夢なのに、前回分も含めて妙に現実的なことを考える私。
【Buchuuu〜!】
「大好き〜♥️」
突然、彼女は熱いキスをしてきた。
この前の続きが、こんな時に現れるとは。
彼女の唇は柔らかく、私の口の中に攻め立てるように舌が侵入してきた。
もう我慢できない。
また、変なところで終わるんだろうなと思っていたが、今回は終わらない。
美咲のベビードールを脱がすと、身体はとても綺麗だった。
乳首は優しく立っていて、愛撫するとあそこも濡れ放題。
「お願い。早く入れて・・・。」
彼女がこんなに素直なんて。
喘いでいる時の顔はかわいさ爆発です。
「いっぱい中で出して♥️」
勿体ないくらいの秒殺となった。
夢なのに夢のようであった。
横には美咲がトロンとした目で私を見ている。

ピシャ!
目が覚めた。
夢精していた。
この歳でオフィスで夢精など前代未聞だ。
動くに動けない。でも何故か幸い、今日のうちの課は外回りや有給だらけで誰もいなかった。
ただ、一人だけいた。美咲だった。
あの美咲にこんな失態だけは見られたくない。どうやってトイレに向かおうかとドギマギしてしたら、もう13時だ。
再始業のベルが鳴った時に、妙に優しい顔をした美咲が近づいてきた。

「雲の中ではカッコいいですね♥️」
どうやら、夢の続きは現実でも続くようであった。
