母乳教師 智春(分冊版3/5)
<第二章>
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自分を背後から抑えるようにして抱きついている相田が耳元で大笑するのを聞きながら、智春にはいまいち二人の会話が理解できていなかった。
……母乳の成分調査なんて、なんで急に病院みたいなことを言いだしたんだろうと思っていたけど、どうも素直にそのものを指すんじゃないようね……パイズリ?いったい、なんのことだろう?聞いたことがないけれど、どうも、あまりいい意味じゃないようね。この子たちがこんなに嬉しそうにしているってことは、やっぱり、やらしくておぞましいものに違いがない……
背後から乳房を絞り出す相田の手は、既に離れていた。漸く母乳も、その噴出を止めて、少量の白い雫が乳房の上を滑って床に落ちる程度になっていた。すると先程までの快美感も消え、智春に冷静さが戻ってきていた。
……でも負けないわ……祐太にしたことを忘れさせないためにも、私にしたことを忘れさせないためにも、どんな行為にも耐えてみせる……
決意を新たに、智春が目の前の江沢の顔を軽く睨め付けると、その視線に気づいた江沢は、思い切り表情を崩して、新たな「実験」について説明し出す。
「先生、それでは次の実験に移ります。先ほどの実験で先生のミルクまみれになった僕のチ×ポを先生の肌に擦り付けます。それは、そうすることで、ミルクの中の成分を調べようと思うからです。僕らには生憎と専門的な知識も器具もありませんから、味覚とか、匂い、あとはさわった感触でしか、よいミルクか、悪いミルクかを知ることしかできないのです。先生のお子さんのためにも、よいミルクを飲ませて上げたいですからね、この実験は非常に重要です。で、味覚や匂いの方はさっき調査しましたから、これからは、そのさわった感じを調査するわけです。僕が思うに、よく皮膚の上を滑るミルクには、脂肪分が多く含まれていると思うのです。前に調べたことがあるんですけど、飲みはじめの母乳は薄くて水っぽいのに、飲んでいる内にだんだん濃くなり、脂肪も増えて、こくが出てくるらしいですね。で、こういう形で赤ん坊の成長状況に応じた栄養素とか、赤ん坊自身には哺乳の終わりを知らせたりするんでしょう?ということは、脂肪の量、それが増えているかどうかというのは、重要な問題ですよ」
とうとうと淀みなく江沢がそこまで説明するのを聞いて、相田が耐えきれずに忍び笑いを漏らす。
……ったく、何が重要な問題だよ……しかし、卓って、いきなり何かにとり憑かれたみたいに格好いいこといいだすからな……見ろよ、あの纐纈がどこか納得してるみたいな顔してやがる
相田は、興味深く江沢と智春の表情を代わる代わる見比べる。
「わかりました……先生がその実験に協力することは、祐太のためにもなるってことでしょう?なら、すぐにでも始めましょう。ところで、どこに擦り付けるの?」
変態少年の屹立した性器を自分の肌に擦り付けるなど、嫌悪感以外の何ものも感じはしなかったが、彼らの責め苦を全て受け止めてこそ、後の復讐の際に大きな打撃を彼ら自身に与えることが出来ると、智春は敢えて積極的に江沢の提案に乗ってみせる。
そんな智春の反応を笑顔で受け止めながら、江沢は待ちに待ったという感じの期待感に満ちた表情を顔に浮かべる。
「……それはですね、先生のその大きなおっぱいで、僕のチ×ポを挟み包んで、扱いてもらいます。一番密着度というか、包み込めるほどの表面積を持ってるのは、そのおっぱいしかないですからね……」
思いもしなかった言葉だった。流石の智春も、そんな風に辱められるとは思いもしていなかった。先ほど相田が発した「パイズリ」という言葉が、今江沢が説明した、乳房の間に性器を挟むという行為を指していることを、智春は理解する。そしてその行為を想像するだけで浮かび上がってくる吐き気のような嫌悪感の強さは、智春をたじろがせた。
「胸じゃなくては、ダメなの?他にもあるでしょう?お腹とか、背中とか……」
「ダメですよ、さっきも言ったように、先生の身体の中で、僕のと表面を全部接することができるのは、そのおっぱいだけですからね。先生自身、さっきわかりましたって言ったんだから、さっそくやってもらいますよ、いいですね?」
ぐいと身を智春の方に寄せながら、江沢は急に声を落として脅すようにして念を押す。
するとそれに呼応して、背後から相田がそれまで智春の乳房の根本を固定していた江沢のベルトを外してしまう。
「ほら先生、楽になったでしょう?楽になったばかりで悪いけれど、今度は自分の手でおっぱいを真ん中の方に押しつけるようにして深く谷間を造るんですよ……」
「……でも……」
後ろから囁きかける相田と、眼前から鋭い視線で見おろす江沢とに挟まれて、智春は困惑の声をあげた。
